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遥かな尾瀬…

大きな声では言えないご時世ですが、尾瀬に一泊だけ旅行してきました。でもオフシーズンだったようでどこも営業しておらず、人っ子ひとりいなくて、ゾンビに荒らされたゴーストタウンっぽさがありました。

尾瀬といえばあの湿原ですが、湿原までのルートを間違えてひたすら無意味に山道を歩き続けることになりました。歩けど歩けど景色が全く変わらないので不安になってきて、引き返しました。夫と「ここから湿原まで、うちから近所の公園に行くぐらいの距離だね~」なんて話していたのですが、距離だと思っていたのは標高で実際は片道12km以上あったので、早々に諦めてよかったです。湿原じゃなくて沼に向かうルートだったし…。わからないなりに肉体は何かを察していたのか、引き返すことにした瞬間すごく元気が湧いてきました。誰もいなかったので、長い枝を拾って走ってみたり、残っていた雪の感触を楽しんでみたりしました。

あまりにもいい事がないので、宿に向かう途中で辛うじて営業していた温泉に行ったのですが、受付の女性がかつて出会ったことがないほど塩対応でした。マスクを顎に掛けたまま、ぶっきらぼうに机に手をついて口だけは接客しているものの、あらゆる負の感情が詰まったような目で睨む感じで見られ、若い女性だったのですがその目が怖すぎて、入浴中もずっとチラついて仕方ありませんでした。

そしてタオルを持っておらず、受付に聞くのも嫌だったので着ていたシャツで体を拭きました。もし重ね着していなければ靴下で全身を拭いていたと思うので、下に着ていてややよかったです。

お腹がすいたのでうどん屋に入ったら、お店の人は私達が入ってきたのに気付いているはずなのに、カウンターの向こうで背中を向けたまま一切動こうとせず、無言の拒絶の圧を感じたので間違って入った風を装って静かにお店を出ました。

なんかもう大自然からも人からも歓迎されてない感じで、来てすみませんと思いましたが、宿の料理がおいしかったことに救われました。